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2年半振りに来たデリーの空港は、いつの間にか新しくなっていた。

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俺が知っているデリー空港は、年季の入った煤けたクリーム色の壁に、
一昔前のデパートのように圧迫感のある天井、安っぽいタイルのフロア、
何処からともなく漂う小便と香辛料とお香が混じった匂い、
そして夜逃げ並みの巨大なトランクと荷物を引っさげたインド人でごった返した、
最後の最後まで良くも悪くも「インド」を感じさせる場所だった。

それが久しぶりに来てみると、見上げる程に高い天井に、
大理石のテカテカと光る立派なフロア、出国ゲートの外側は、
真っ白の鉄骨を編み上げた半ドーム状の曲線的な屋根に覆われ、
サリーやクルタではなく、襟付きのアイロンのピシャリと当てられたシャツに、
ジーンズ、左腕に腕時計を巻いた洋装のインド人たちが家族や友人を見送りに来ている。
もちろん、便所の臭いも、香辛料の匂いも、お香の匂いもしない。
完全空調室内には無味無臭、無機質な空気が流れ、
どこの人種にも不快感を与えない、完全な「国際空港」。
良くも悪くも「インド」感じさせない場所だ。
たまに響くアナウンスのヒンディーだけが、
ここがインドであることをおしえてくれる。

空港までは新しく出来たエアポート専用の地下鉄で来た。
多少インドルピーが余っていたので、ホテルからドア•トゥー•ドアで
タクシーで来ることも可能だったが、後からチップだ何だと言われるのが
面倒臭かったので、結局地下鉄で来ることを選んだ。
途中区間、それまで地面の下を走っていた列車が地上に顔を出す。
車内に灯りが灯っている上に、線路の周りが木で覆われている為
外の景色はよく見えないが、よくよく目を凝らしてみれば木の向こう側は真っ暗。
たぶん、この真っ暗闇の中には、一生外国に行くこともなければ、
このクーラーの効いた清潔な列車に乗ることすらない人々が、
それこそ数えきれない程いることだろう。

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自分たちの目の前で、次々と組み立てられて行く
鉄とコンクリートの巨大な柱とそれに掛かる橋。
いつの間にか見慣れた景色の中にひょっこりと顔を出した橋の上を
埃ひとつ付いていないピカピカの列車が猛スピードで走り抜ける様を、
橋の下で暮らす子どもたちはどんな思いで見つめているのだろう。

橋の上の清潔な列車の中も、

橋の下のどうしよもない貧困も、

どちらもインド。

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ただ、俺は高速で移動するこの無機質な箱の中よりも、
排ガスと、埃と、小便と、クソと、汗と、
香辛料と、お香の臭いが渦巻く、カオスな世界の方が好きだ。

いや、「好きだ」というよりは「性に合ってる」。

何のストレスもない金持ち専用の列車より、多少値段は張っても、
真っ暗な街のなかで蠢く人々を見ながら、腹の立つ程悪い空気を吸い込み、
じっとりへばりつくモンスーンの湿気を切り裂き進む、
リクシャーで空港まで来た方が良かったと、少し後悔した。
このあまりにもあっさりとし過ぎて、清潔過ぎる車内は、
インドの人口の半分以上を占めるであろう、貧しい人々に対して、
何だか後ろめたい気がする。

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聖と俗、富と貧、両極するはずの2つが一体となり渦巻くこの国で、
俺が愛するのは確実に俗と貧、正確にいえば、その中でひっそりと輝く、
人々のささやかな幸せや、日本ではもう見られなくなてしまった、
人と人の繋がりや、穏やかな時間の流れなのだと思う。

それは高級レストランやエアコンの効いたショッピングセンター、
ドアマンが背筋を伸ばして客を出迎えるホテルなんかにはなく、

例えば、屋台で買ったサモサを千切ってはたっぷりとソースをなすり付けて、
一切れ一切れ、ゆっくりと、そして美味そうに食うじーさんの姿であったり、

学校帰りに、みんなで歌を歌いながら実に楽しそうに、
ときにクルクル回りながら歩く女の子たちの笑顔であったり、

夕暮れ時の海岸で小さい子から大きい子まで入り交じって、
ワーワーキャーキャーと大騒ぎしながら行うクリケットであったり、

日曜日に、まるでピクニックにでも来たかのように、
家族みんなで手を繋いで寺に出掛ける様子であったり、

夜、近所のオッサンどうしで集まって、チャイ片手にタバコを吹かし、
唯一のエンターテイメントであるおしゃべりに花を咲かせる姿であったり、

強烈な日差しを遮る路地裏の軒先で、スヤスヤと寝息を立てる赤ちゃんを
ゆっくりゆらゆらと腕に抱く、原色のサリーを着たばーさんの顔であったり、

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とてもささやかで、


とても愛おしく、


そして穏やかで、


何よりも優しい、


貧しいながらも、一握りでも幸せを見つけては、
それを明日の糧に、逞しく、強く生きるインドの人々を、
俺は愛しているのだ。

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未だに、「インドの悪口を50コ言え」と言われたら、多分言えるだろうし、
「インドのいいところを10コ言え」と言われたら、果たして言えるかどうか怪しい。

それでも、インドに何故か惹かれ続けてしまうのは、
俺たちが忘れかけている、或は忘れてしまった物質的ではない幸せを、
彼らに見いだしているからだろう。


チダンバラムで俺に奇跡を見せてくれたガネーシャ氏の
「No worry, no harry. Do slowly. And then, be happy」
という言葉が優しく頭に響く。

殆ど見えない目で優しく微笑む神の従者がくれた言葉。

その言葉に従って、「No worry, No harry. Do slowly」に旅したからこそ、
インド人々の貧しさの中に輝く、愛おしい幸せに気付くことが出来たのだろう。

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デリーのホテルを出るときに、スタッフに「また来るのか?」と聞かれ、
大した宿でもなかったし、寧ろ、出来るだけ近寄りたくない
大嫌いなデリーのはずなのに、

「Yeah~, I'll be back!!」

とニヤリと歯を剥き出して笑ってしまった。

「インド病」という病は、
どうやら死ぬまで治らない、不治の病らしい。

俺の「インド病」の原因は、今回はっきりした気がするが、
別に治す必要もないし、治す気もない。

次は一体、いつになるか分からないが、
絶対にまた、インドの土を踏むことになるだろう。

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25日早朝、雲のように濃い朝靄の中を、
飛行機はあっさりと滑走路を離れて行った。
あまりにも霧が濃いせいで、窓から見下ろしても
デリーの街並は全く見えなかっが、霧の中では街が動きだし、
これからまたクラクションと人々の喧噪が慌ただしく響く、
埃っぽい、排ガス臭い1日が始まった頃だろう。

そして今、遥か離れたアメリカ大陸のど真ん中、
グアテマラの宿のベッドの上から、インドに思いを馳せている。
たった昨日出たばかりなのに、インドでの日々が
早くも遥か過去の物語であったかのような気分で、
懐かしくも愛おしい。

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グングンと発展し続ける都市、流入する西洋文化、膨れ上がる人口、
インドの流れは未だ留まることを知らない。
次回訪れるときは、果たしてどんな顔を見せてくれるのだろうか?
果たして、人々は未来も同じ顔で笑っているいるだろうか?

インドの貧しくも美しい人々に幸あれ。

そして、

偉大なるインドの、


水と、


緑と、


海と、


波と、


赤土の大地と、


灼熱の太陽と、


降り注ぐ雨と、


吹き抜ける風と、


多くの貧しき人々と、


彼らを見守る神々に、


最大の感謝と賛美を込めて、



I Love India!!!!



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そして、
散々俺をコケにしてくれたナメたインド人どもに、


Fuuuuuuuck yoooooouuuuuu!!!!!!


次はもっとタフになって帰ってきてやるからな!!


覚えてろよテメーらぁぁああああ!!

ガーーーーーーーーハッハッハッハッハ!!!!!




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